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その他の検査

CRP

1.何がわかるか-----基礎知識

  • CRP(C反応性蛋白)は、体内に急性の炎症や組織の損傷があるときに、血液中に増える蛋白の一種です。一般に、炎症のマーカー(指標)として使用しています。
  • 上記以外に病気の重症度や病気の経過観察、治療後の判断などに役立っています。
  • 従って、この検査だけでなく他の検査と組み合わせて病気の発見や診断をします。


2.異常値-----疑われる病気や異常

  • 膠原病(慢性関節リウマチ、リウマチ熱など)
  • 細菌感染症
  • ウイルス感染症
  • 心筋梗塞
  • 胆石症
  • 悪性腫瘍等


3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

  • 自・他覚症状や、他の検査、X線検査等で総合的に病態を把握する事が必要です。
  • 診断が確定し、有効な治療が行われて治癒に向かえば低値になります。


CEA

1.何がわかるか-----基礎知識

  • CEAは代表的な腫瘍マーカーとして、特に消化器系のがんのスクリーニング(ふるい分け)検査に用いられています。
  • しかし、高値でもがんでない場合や、小さいがんでは検出できないことがあるなど限界があります。


2.異常値-----疑われる病気や異常

  • 大腸がん
  • 胃がん
  • 膵臓がん
  • 甲状腺がん
  • 肝炎、胃・十二指腸潰瘍等でも異常値となる。


3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

  • 中等度以上の高値を示した場合は、消化器を中心とした精密検査を受けてください。


骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

1.何がわかるか-----基礎知識

 腰が曲がってしまったお年寄りがおられる一方、いつまでも背筋のピンとはり、杖などの必要のないお年よりもおられます。また、ころんで骨が折れて、寝たきりになるお年寄りの話をよく耳にします。これは、骨自体が減少しスカスカになってしまうためで、この状態を「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」と呼んでおります。
 骨粗鬆症は、自覚症状はなく少しづつ進行し、弱くなった骨をもとの強い骨にも戻すことはできません。定期的な検診で骨量検査をし、日常的に予防対策を実行することが大切です。
<特 徴>
 女性は、ホルモンのバランスが大きく変化する閉経後、骨の量が急激に減るため、骨粗鬆症になる人の割合が高くなります。
 男性は、女性に比べると、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になる人の割合は低いのですが、加齢と共に腸管からのカルシウム吸収が低下するため、70歳を過ぎると骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になる人の割合が高くなります。


2.異常値-----疑われる病気や異常

  • 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)


3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

1)青年期までに、骨量をできるだけ多くすることです。
2)獲得された骨量をできるだけ維持し、減少を防ぐことです。
 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の進行を防止し症状を改善するためには、つぎの事項が重要になります。
   @カルシウム摂取を中心とした食事療法
   A骨がもろくなるのを防ぐための運動療法
   Bカルシウムの吸収促進に結びつく日光浴
3)転倒予防含めた骨折防止に徹することです。
4)検診の結果が<要精密検査>であったら
 検診の結果が<要精密検査>となっても<骨粗鬆症(こつそしょうしょう)>と診断されたわけではありません。
 できるだけ早く専門医(整形外科,婦人科)を受診して下さい。


SAS(睡眠時無呼吸症候群)

1.何がわかるか-----基礎知識

 睡眠中の血液中の酸素量と脈拍数を測定し、睡眠時無呼吸症候群の存在と程度を調べます。
 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に無呼吸を繰り返し、さまざまな症状や合併症を伴う睡眠障害をいいます。放っておくと日中の活動や思考、運転能力などが低下したり、高血圧症や糖尿病といった生活習慣病、心筋梗塞・脳卒中などの重篤な病気の原因となることが知られています。検査は腕と指に測定器を付け、ご自宅で一晩寝ながら測定するだけです。


2.異常値-----疑われる病気や異常

  • SAS(睡眠時無呼吸症候群)


3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

・検診の結果が<要精密検査>であったら
 検診の結果が<要精密検査>となっても<SAS(睡眠時無呼吸症候群)>と 診断されたわけで はありません。できるだけ早く専門医(呼吸器科,耳鼻咽喉科)を受診して下さい。


アレルゲン検査

1.アレルギーとは?

 私たちの体には、ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内に抗体が作られ、これら外敵をやっつけようとする作用が働きます。
 ところが、この免疫の仕組みが、食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害な物質だ!」と過剰反応して、攻撃をし過ぎる結果、逆にマイナスの症状を引き起こしてしまいます。これをアレルギー反応と言います。


2.どんな検査?

  • 血液検査(生化学検査)で、血清を使用します。
  • 採血量の目安は、1項目で全血2mL、2〜5項目で3mL、6〜10項目で4mL、11〜16項目で5mL、17項目以上で6mL以上必要とします。。
  • アレルゲンに反応する特異的IgE抗体が体内にあるかを調べます。
  • ペットセット     動物上皮(ネコ、イヌ、ハムスター)
    樹木セット      スギ、ヒノキ、マツ、ブナ
    食物セット      卵白、牛乳、小麦、ピーナッツ、大豆
    雑草セット      ブタクサ、ヨモギ、フランスキク、タンポポ、アキノキリンソウ
    稲セット       ハルガヤ、ギョウギシバ、カモガヤ、オオアワガエリ、アシ
    食物(甲殻類)セット カニ、エビ
    ハウスダストセット  ハウスダスト、ヤケショウヒダニ


3.判定結果

 特異的IgE(判定基準)
クラス 特異的IgE抗体価(UA/mL) 判定
6 100.00以上 陽性
5 50.00〜99.99
4 17.50〜49.99
3 3.50〜17.49
2 0.70〜3.49
1 0.35〜0.69 疑陽性
0 0.34以下 陰性


LOX-index

1.LOX-indexとは?

 ロックスインデックスは、血液中の酸化変性LDLとsLOX-1を検査することで将来の脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを評価する血液検査です。
 検査結果で脳梗塞・心筋梗塞のリスクが高ければ予防対策を取って、早い段階からリスク回避ができます。


2.変性LDLとは?

 活性酸素等で酸化されたLDL(悪玉コレステロール)です。
 これまで動脈硬化の原因と言われてきたLDLよりも、LAB(変性LDL)が実際の動脈硬化を引き起こしている重要な原因物質であると考えられています。


3.LOX-1(sLOX-1)とは?

 Lox-1とは血管の表面にあるタンパクの1種で、LABと結合することで動脈硬化を進行させてしまいます。その内の一部が血管の壁から切り離され、血液中に出てきたものをsLOX-1と呼んでいます。


4.どんな検査??

 専用試験管にて血液採取を行います。
 判定は、sLox-1、LABの値より、lox-index(脳梗塞、心筋梗塞のリスク)を評価します。


5.判定結果

 判定基準・・・低リスク、中リスク、中高リスク、高リスクの4段階で評価します。


脳梗塞リスクマーカー

1.脳梗塞リスクとは?

 自覚症状のない小さな脳梗塞をかくれ脳梗塞(無症候性脳梗塞)といいます。無症候性脳梗塞の方は、脳卒中、認知症になりやすいといわれています。


2.リスクマーカーとは?

 細胞増殖因子であるポリアミンが、細胞障害により細胞外にでると、ポリアミンオキシダーゼにより酸化分解されて極めて毒性の高いアクロレインを産生します。
 このアクロレインは、脳梗塞患者で有意に増加する事が知られています。また、自覚症状はないがアクロレインと総ポリアミンオキシダーゼ量の多い健常人8名のMRI測定を行ったところ、4名に梗塞、2名に萎縮が認められたとの報告もあります。
 この検査では、アクロレイン・インターロイキン-6・CRPをリスクマーカーとして特定し、検査を進めます。無症候性脳梗塞を含む、今後の脳梗塞リスクを評価しうると思われます。


3.どんな検査?

 血液検査で、試験管はヘパリン入りの専用容器を使用します。採血量は5.0mlです。
 判定はアクロレイン・インターロイキン-6・CRPの結果から総合的にリスクを評価します。


4.判定結果

 高値・境界域・低値という3つの指標に分かれて評価されます。
脳梗塞リスク評価 健常者群(%) 無症候性脳梗塞群(%)
高値 3.0 51.9
境界域 13.5 32.2
低値 83.5 15.9
 ※この検査は脳梗塞リスクに関する情報を提供するものであり、脳梗塞を診断するものではありません。






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